by kamu-come-chika
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10月30日(月)ドミ共生活125日目
校内研修を間近に控え、管理職と最終打ち合わせ(事前研?)。 どんな感じでやりたい・・・と言う事は伝えてはいたものの、 いざ、こういう言葉で伝えます、と具体的に原稿を書いて渡すと、いろいろ問題が。 管理職から期待されている内容は、ズバリ「他領域」。 去年までで、一応先輩隊員による四則演算についての講習は受けたので、 今年度は四則演算以外にも目を向けたいと思っているらしい。 でも、図形や量は後回しで、四則演算のみ (それすらカリキュラムよりはかなり遅れているんだけど)に取り組んできていて、 図形や量については「教科書丸写し」しかしていないのが今の現状。 「他領域全般」、しかも「全学年」の先生方対象に、何をどう講習すればいいのか、 申し出のあった2ヶ月前(学校が始まってすぐ)から、ずっと頭を悩ましていました。 先生達は具体的な指導法を知りたがってるだろうケド、 全学年を対象に、ある一部分の指導法を教授したところでおそらく発展は無い。 やっぱり「ねらい」ナシには何も語れないから、 日本のカリキュラムを紹介することにした。 そこで出した私の結論。 (今日はちょっと堅い話になりますが、ご了承ください。) 「学ぶ」とは何か、をまず考えてもらう。 先生達は自分たちの知識を子どもたちに伝えることしかしていない (ように私には見える)。 でも、私にとっては「学ぶ」とは「考える」こと、「考える力をのばす」こと。 (おもしろくないだろうけど)日本のカリキュラムの紹介をし、 算数科の目標を挙げて、それも大きな目標の一つであることを確認する。 子どもたちにもっともっと考えさせるような発問をしてほしい。 誰かが間違えた時には「なんでそう思ったの?」と「なんで?」をもっと使って欲しい。 「量と測定」の「長さ」を取り上げる。 いきなり初めから単位を教えて、単位換算ばっかり練習するんじゃなくて、 「単位」の有用性を「感じさせる」ために、日本では 「直接比較→間接比較→任意単位による比較→普遍単位による比較」を 意識して教えている。それは「長さ」以外の量、「かさ」や「重さ」についても同じ。 簡単に言うと。 どちらが長いかを比べて、直接比べられるものは直接(直接比較)、 直接比較できないものはリボンとか他の媒体物に写して(間接比較)、 でもそれだけじゃ「どちらが」長いかはわかるけど 「どれくらい」長いのかはわからないから 「親指○個分」「消しゴム○個分」などというように、 体や身近にある物で「いくつ分」を表して(任意単位による比較)、 でもそれじゃ電話では通じない。 全国共通の単位があると便利だね、世の中には「cm」ていう「単位」があるよ、 それで測ってみよう(普遍単位による比較)。 昔の人も、貿易の時に困って、それで全国共通の単位ができたんだよ。 ・・・そんな流れ。 いきなり「cm」という単位を教えてもおもしろくないし、 「単位の有用性」を「感じさせる」事が大事。 講義形態だけだとダレるのは目に見えてるから、 簡単な模擬授業をして、実際にどんな感じかを体験してもらう。 「量と測定」の学習をする上では、「豊かな感覚」を身につける事が大切で、 単位の換算は二の次。 たくさんたくさん予想したり測ったりという活動をして、 部屋の橋から端までが大体5mとか、15分歩いたから1kmくらいかなとか、 そんな風に実生活の中で生かせることが大切。 ・・・そんな流れを管理職に説明したところ。 管理職「豊かな感覚・・・はて?どんな感覚?」 私「だから、さっき言ったみたいに、感覚的に量がわかるようになること (ホントはそれだけを指しているわけではないけど)」 管理職「言ってる意味がわからない」 私「う~ん。。。」 このやりとりを何度か繰り返した後、 そういう意識が無いからこそそういう感覚がわからないのだと、ふと思った。 単位換算するよりも実際に活動をすることが「豊かな感覚」を養うのだ、 そういう意識を持ちながら授業に挑んでほしいという結論に至った。 先生達が「豊かな感覚」という言葉の本当の意味するところがわからなくても、 日本ではこれを重視して取り組んでいる、私自身もこれが大事だと感じている、 そう伝える事が大切なんだと言う風に思った。 他にもいろいろ伝えたい事は予定してるけど、 今回はちょっと長くなりすぎるのでこのくらいで。
by kamu-come-chika
| 2006-10-30 09:55
| ドミニカ学校&活動
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